湯布院

「由布院」と「湯布院」は同じ地域を指しますが、歴史的背景から「由布院」は旧名称や固有の地名、「湯布院」は温泉地としての広義のイメージや合併で誕生した地名として使われます。厳密には、1955年の市町村合併によって誕生した造語である「湯布院町」を指す際に「湯布院」と表記され、それ以前からあった「由布院温泉」や「由布院駅」などには「由布院」が使われる傾向があります。由来と歴史としては、もともとこの地域に存在した地名で、「由布岳」に由来します。1955年（昭和30年）に「湯平村」と「由布院町」が合併して誕生した地名で、温泉の「湯」と「由布院」を組み合わせた造語であり、この合併により温泉観光地としてのイメージが「湯布院」に定着したと言われています。

豊かな自然と湯けむりが調和する湯布院は、美しい温泉地として知られ、四季折々の風景が訪れる人を魅了します。北東部にそびえる由布岳や、その下にある金鱗湖も人気の観光スポットです。また、隈研吾が建設した現代美術、デザインミュージアムなど、魅力的な美術館も充実しています。

「湯布院フローラルビレッジ」は、映画「ハリー・ポッター」の撮影地にも採用された世界一美しい村、イギリスのコッツウォルズ地方の村を再現した施設です。イングリッシュガーデン風に整えられ、美しい花々が咲き誇る施設は、小さなレンガ調の建物や石畳が可愛らしく、うさぎやヤギ、アヒルなどの動物たちも暮らしています。

由布院温泉のおすすめ観光シーズンは、春と秋です。春には「大分川」沿いの桜並木と菜の花が見頃を迎え、由布岳と調和した春の絶景を眺めることができます。穴場スポットのため花見客が少なく、落ち着いて桜を鑑賞できるのも嬉しい点です。由布院温泉周辺の観光スポットである金鱗湖は紅葉の名所であるため、秋もおすすめの観光シーズンです。

湯布院での個人旅行では、まず金鱗湖周辺の散策がおすすめです。早朝の朝霧に包まれた神秘的な風景は格別です。その後は、湯の坪街道を歩きながら、個性的な雑貨店やカフェ巡りを楽しむのが良いでしょう。美術館巡りも湯布院の魅力の一つで、静かな空間でアートに触れることができます。地元の食材を使った食事を堪能し、温泉で旅の疲れを癒すのも、湯布院らしい過ごし方です。