アジャンター石窟寺院は主に紀元前2世紀から紀元後5世紀にかけての2つの時期にわたって建立されました。これらの石窟は仏教僧院や礼拝堂として機能していました。見学に最適な時期は、比較的涼しく乾燥している10月から3月頃です。特に雨季(6月~9月)は避けるのがおすすめです。
アジャンター石窟群の主な見どころは、壁や天井に描かれた色鮮やかな仏教壁画です。これらは仏陀の生涯やジャータカ物語(本生譚)の逸話を表現しており、古代インド美術の最高峰とされています。また、巨大な岩を彫り込んで造られた精巧な石窟寺院自体の建築も特徴です。
エローラ石窟群は、仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の3つの宗教の石窟が共存している点が、仏教のみのアジャンター石窟群と大きく異なります。建立時期もアジャンターより後の7世紀から10世紀頃です。エローラのカイラーサ寺院は、一つの巨大な岩から彫り出された世界最大の単一岩窟寺院であり、その壮大さも特徴です。
アジャンター石窟群の壁画や彫刻は、主に仏教に関する物語を描いています。特に、仏陀の前世の物語である「ジャータカ物語」の逸話が豊富に描かれ、当時の人々の生活様式、衣装、風俗が生き生きと表現されています。菩薩像や天女などの神話的な人物も登場し、色彩豊かで精緻な表現が見どころです。
アジャンター石窟は仏教の修行僧のための施設として、ヴァーカータカ朝などの庇護のもとで発展しました。エローラ石窟は、ラーシュトラクータ朝などの時代に、仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の異なる宗教が共存する形で建立され、当時のインドにおける宗教的寛容さと多様性を示しています。どちらも信仰と芸術が融合した歴史的遺産です。
アジャンター石窟群は29の主要な石窟から成り、それぞれの石窟に施された壁画や彫刻はじっくりと鑑賞する価値があります。全体を十分に見て回るには、最低でも3〜4時間、詳細な美術を堪能するには半日以上を要すると良いでしょう。効率的な見学のためには、事前に見たい石窟を絞るのもおすすめです。
エローラ石窟群で最も注目すべきは、カイラーサ寺院(第16窟)です。これは一枚岩を上から下へ掘り下げて造られた、世界最大級の単一岩窟寺院であり、その精巧な彫刻と巨大な規模は圧巻です。他にも、仏教窟の第10窟(ヴィシュヴァカルマ窟)や、ヒンドゥー教の第29窟(ドゥーマール・レーナ窟)の壮大な柱列も見どころです。
アジャンター石窟群は主に仏教の石窟で、チャイティヤ(礼拝堂)とヴィハーラ(僧院)の2種類の石窟で構成されています。エローラ石窟群は、第1窟から第12窟が仏教窟、第13窟から第29窟がヒンドゥー教窟、第30窟から第34窟がジャイナ教窟と、3つの異なる宗教の石窟が並存しています。