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スペイン語で「ファジャス(Fallas)」は、もともと「松明」や「かがり火」を意味するラテン語の「fax」に由来しています。転じて、この祭りで燃やされる巨大な人形や芸術作品そのもの、そして祭りの期間全体を指すようになりました。バレンシアのファジャス祭りは、この「燃やす」という伝統が核となっています。
バレンシアのファジャス祭りは、スペインで最も象徴的な祭りの一つであり、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。春の到来を告げる大工の古い伝統に根ざしており、創造性とコミュニティ精神に満ちた祝祭として、街全体が活気で溢れます。国内外から多くの人々が訪れる大規模な行事です。
ラス・ファジャス祭りは、巨大な木製や張り子の像「ニノット」を街中に設置し、最終的に燃やし尽くす火祭りです。特徴は、色鮮やかな芸術作品、そびえ立つ彫像、活気あふれるストリートパレードやパーティー、そして地域全体で盛り上がるお祝いの雰囲気です。街角には特設の「カサス」が設けられ、各地区のファジャス委員会が祭りを盛り上げます。
バレンシアのファジャス祭りは、毎年3月15日から19日まで開催されます。特に3月19日は聖ホセの日であり、祭りの最高潮を迎えます。公式な期間は5日間ですが、前哨戦として3月1日から毎日午後2時には市庁舎広場で爆竹によるイベント「マスケレタ」が行われ、街は徐々にお祭りムードに包まれます。
ファジャス祭りが「サン・ホセの火祭り」とも呼ばれるのは、祭りの最終日である3月19日が聖ヨセフ(サン・ホセ)の日だからです。この祭りは、冬の終わりに大工が作業場の木くずや古い物を燃やして春の到来を祝った伝統に由来しています。聖ヨセフは木工職人の守護聖人であるため、彼の日に盛大に火を焚く祭りとして深く関連付けられています。
ファジャス祭りでは、社会風刺や時事ネタをテーマにした巨大な張り子人形「ニノット(Ninot)」が街の各所に展示されます。これらのニノットは高さが数十メートルにもなるものもあり、精巧な造形と鮮やかな色彩が特徴です。子供向けの小さなニノットもあり、地域ごとに異なるテーマやスタイルで作成され、一種の屋外アートギャラリーを形成します。
ファジャス祭りでは、伝統衣装を身に着けた人々が行進する壮大なストリートパレードや、各地区で開催される活気あふれるパーティーに参加できます。特に「オフレンダ」と呼ばれる花を捧げるパレードは必見です。また、夜には花火や爆竹の音が響き渡り、街全体が祝祭ムードに包まれます。地域に根ざした独自のイベントも多数開催されます。