マタラム

マタラムとは、インドネシア中部ジャワのジョクジャカルタ付近を指す古地名であり、歴史的にはこの名を冠した二つの王国が存在しました。古マタラム王国は8世紀頃にジャワ島中部で興ったヒンドゥー教の国として知られています。

マタラム朝（古マタラム王国）は8世紀頃にジャワ島中部で興ったヒンドゥー教の国でした。プランバナン寺院群の建設は、この時代のヒンドゥー教文化の隆盛を示すものです。後にジャワ島中部で興った別のマタラム王国（新マタラム）はイスラーム教国として栄えました。

マタラム王国は、18世紀半ばにオランダ東インド会社の介入により、1755年にジョグジャカルタとスラカルタの二つの王家に分割され、マタラム王国という名称は消滅しました。

ジャワ島のマタラムは、ジャワ島東部のジョクジャカルタ地方の古地名です。15世紀以降、東南アジアのイスラーム化が進む中で、この地域にもイスラーム商人の影響を受けた海港都市が生まれてきました。

マタラム周辺には、古マタラム王国時代のヒンドゥー教文化を伝えるプランバナン寺院群など、歴史的価値の高い場所があります。また、ジョクジャカルタ王宮やタマンサリ（水の宮殿）なども訪れる価値があります。