瀋陽

瀋陽は遼寧省の省都であり、中国東北地方最大の重工業都市で、東北地方の政治、経済、交通、文化の中心地です。市内を流れる瀋水（別名渾河）の北に位置することから“瀋陽”と名付けられました。中華人民共和国成立後は、機械工業、製造業を中心とした国内有数の重工業都市として発展しました。

夏の平均気温は24℃で、南方より3～5℃ほど涼しいです。冬は寒くて乾燥しており、ダウンジャケットや綿入れコートなどが必要です。瀋陽の雨季は春、夏、夏の終わりにかけてです。毎年4月から10月は瀋陽旅行のピークの季節です。

瀋陽で話される言語は、「普通語（プートンホア）」と呼ばれる標準語に近いですが、独特の瀋陽なまりが交じっており、聞き取れないことがあります。例えば「肉」を言う時に、標準語では「ｒｏｕ」ですが、瀋陽人は「ｙｏｕ」と発音することがあります。

瀋陽には、清朝初期の皇居であり世界遺産にも登録されている「故宮博物院（盛京故宮）」や、清太祖ヌルハチとその息子ホンタイジの墓である「昭陵」、清太宗ホンタイジの墓である「福陵」など、歴史的な見どころが多くあります。また、近代の歴史を感じさせる「九・一八歴史博物館」も訪れる価値があります。

瀋陽は東北料理の中心地であり、ボリューム満点で素朴ながらも美味しい料理が特徴です。代表的な料理には、豚肉と白菜などを煮込んだ「燉肉（ドンロウ）」、羊肉の串焼き「羊肉串（ヤンロウチュアン）」、そして冷麺のような「打滷麺（ダールーミエン）」などがあります。冬には温かい鍋料理も人気です。